VINCENT Black Shadow

立冬・次候・地始凍「ち はじめてこおる・大地が凍り始める」
新宿花園神社の一の酉も終わってそろそろ本気の冬支度へ
 
前回の「赤影」(白影)に続いてひと回り小さな「黒影」についての話。
Vincent Series C Black Shadow “The Vincent” Matchbox – No. PK-703 – 1:12
同キットは現在レベル社から発売されていますがオリジナルはマッチボックス社です。
ボックスはかなり痛みがきていますがイラストも含め魅力的なデザインであります。
 
 
発売は1980年、地元の模型屋に取り寄せてもらったものです。

Vincent Black Shadowの模型と言えばオーナーズクラブの1/8スケールキットが有名ですよね。
原宿セントラルアパートで販売されていたそのメタルキットは田舎のプラモ小僧には絶対に手が届かぬ秘宝のような存在でありました。
 
 
組立説明書は味のある手描きイラストで構成されています。
なんか技術家庭科での製図の授業を思い出しますねえ。
 
 
マルチ言語の色指定も趣があります。
スチール色はナイトブラックと表記されてますがどのブランドの塗料に対応させたのでしょうか。
 
 
メッキランナーは2枚(他はリムとスポーク)
この年代のモデルにはメッキパーツは必須。
もし製作する場合は全部剥離せずにアイキャッチ的に使えば効果的かも。
 
 
一部パーツは経年変化なのかグンニョリと変形しております。
 
 
黒ランナー
ランナー枠が半円柱のかまぼこ型というのが洋プラらしいです。
 
 
ディテールはかなり繊細
チェーンなどはゲート処理がちょっとコワイ
 
 
「赤影」ではレジンの一体成形だったタンクは5ピースで構成されています。
 
 
グレーランナー
こうしてみると多色成形された結構豪華な内容のキットだったのですね。
彩色しなくてもそれらしい雰囲気は出せそうです。
 
 
シリンダーのフィンは少し彫り込みを整えるだけでも良さげな感じです。
 
 
ステップのモールドもNiceでございます。
 
 
クリアパーツ
 
 
デカール
印刷クオリティは良好なのですが保護紙が貼りついた状態で使用できるかは微妙なところ。
 
 
前後のタイヤ
少々粉吹き状態ですがゴムの状態も良く洗浄すれば大丈夫でしょう。
 
 
個人的にはサイドウォールの「AVON」ロゴがお気に入りであります。
 
 
どうやら当時の自分はスポークの金属線への張り替えを目論んでいたようです。
身の程知らずですね、アホです…

このまま死蔵させておくのも忍びないのでエンジンだけでも組んでみましようかね。
ちょうど良い立体資料も手に入った事なので
 
 

McLaren M23 1974

小寒・次候・水泉動「すいせん うごく・地中で凍った泉が動き始める」
冷え込んだ三連休初日の土曜日、東京でも「初雪」
いろいろな物事をそろそろ通常のペースに戻す頃合いなのですが…なんかシャキッとしませんねえ。

TAMIYA 1/12 SCALE YARDLEY McLaren M23 1974
冬休みは大きな箱のプラモデルをパチパチと弄るのが似合います。
お年玉を握りしめて元日から営業している模型屋へ普段は手が出ない高価なプラモデルを買いに自転車ダッシュしていたことを思い出します。

今回のキットは2012年の再販版なのですが元々は1974年発売のキットです。
金型のメンテがしっかりされているのかバリ、大きな型ズレもないのですが流石に現在の品質と比べるとキビシイ箇所は多々存在します。
特に抜きテーパーがキツくこの辺を修正していくのは結構な手間がかかりそうです。
それとデカールにマイク・ヘイルウッドのシグネイチャーが無いのはちょっと寂しいですね。
権利的にきびしいのでしょうか?
そういえばバイクモデルの900MHRもとんと見かけなくなりました。

組立説明書に沿って全パーツをランナーから切り出して整理するとボリュームが約半分に。
なんとなくMFHの1/12スケールF1キットと似たようなパーツ構成なりますね。

元のパッケージよりも小さく積みやすいボックスに再収納して今回の作業は終了です。
サッパリ、スッキリでございます。

1/12のF1キットに関してはM23の前にこちらを何とかしなくてはなりません。
今年中にエンジン、ギアボックスを取り付けて4本のタイヤを履かせるまではなんとか、なんとか、

Brabham BT44B_12

白露・次候・鶺鴒鳴、今宵は中秋の名月。
雲のフィルターで薄ぼんやりなお月見となりました。
 
所謂季節の変わり目、風邪気味でボワーンとした体調ですが夏の宿題は延長戦に突入です。
r0014983自分の不手際によって汚してしまったブレーキローターの再塗装も終ったのでフロンサスの組込みを開始。
 
 
r0015102キャリパーやハブにはウェザリング系ツールでちょっと使用感が出ている感じに遊んでみました。
 
 
r0014985ブレーキホースを0.5mmの手芸用ゴムヒモとアルミパイプを使って追加。
簡単な割には意外に目に入る箇所なのでオススメのディテールアップ。
 
 
r0015074フロント周りの組立は大体完了。
スタビライザーのリンクなど手を入れたいところは多々有りますが、その辺は次回の課題としておきます。
 
 
r0015132リアブレーキも粗相をしないうちにギアボックスに取付。

Brabham BT44B_11

処暑・末候・禾乃登
9月、上期の最終月、また恒例のバタバタが始まります…

98iのクリアー乾燥を待つあいだに44Bを進めます。
R0014817三角モノコックの組立て。
取り合えず各パーツの辻褄を合わせて強引に接着します。
夏場によく出現する板切(裏側にゴム板を貼付済)と洗濯ピンチを使って一晩拘束、プラモデルの塗装済み大物パーツの接着は慣れていないと大変です。
 
 
R0014909やはり事前の調整不足もあってか、しっかりと接着出来ていない箇所がでてきます。
 
 
R0014910当然右側も隙間が…
この部分はガイドや糊代も無く、接着後の固定も難しそうなので別の方法をとる事にします。
 
 
R0014923ということで隙間にアルミパイプをモール代わりに貼るという安直な解決法で処理します。
パーツに無理なストレスを掛けたり、接着剤でパーツを汚す可能性が低いのでは無かろうかと期待。
 
 
R0014925使用したのは外径0.6mmのアルミパイプ、本来ならば白モールの方がそれらしい感じになったかもですが面倒なのでアルミ生地のままです。
 
 
R0014892大物に目処がついたので他のパーツ類も纏めあげていきます。
ホースバンドはメッキ線を巻いてそれらしく、サードパーティ製のエッチングパーツなどで表現すると効果絶大な箇所ではありますが、それは次の課題とします。
 
 
R0014903オイルタンクも出来上がり。
最近のメタル系のカラーはいろいろな種類があって本当に面白いですね。
初めてこのプラキットを作った頃はレベルカラーの銀、パクトラタミヤのフラットアルミ、クロームシルバーなどを筆でペタペタ塗っていました。
 
 
R0014952夏休みの工作はメーター周りを除いたボディパートの完成が目標でしたが、エンジンパートの組上げと据付まで延長です。

Brabham BT44B_10

処暑・初候・綿柎開
8月も終盤、日が暮れると其処彼処で秋の気配。

Reynard 98iはクリアコート工程に入ったのですが天候との兼合もあり停滞中、そこでちょっと思う事もあって長期仕掛状態のプラモデルを弄り始めます。 
R0014727前回のエントリーからは約8ヶ月経過してます…
今夏はボディブロックの完成を目標としてまずはパーツのチェックから。
 
 
R0014747コクピット内の備品を片付けていきます。
プラ板の切れ端、アルミ棒、0.6mmのリード線を適当に組合せ。
 
 
R0014755なにやら嘘っぽい表現になっしまいましたが、とりあえずバッテリーは完成。
 
 
R0011503ロッド状のパーツはパーティングラインなどを整形するよりも金属線に置換えたほうが手っ取り早いですね。
 
 
R0014766ペタペタと色付けしてから、インチキ臭いディテール追加を施します。
 
 
R0014759アクセルペダルにもリンケージをでっち上げ。
 
 
R0014769出来上がった備品類は壊さない内にコクピット内に取付。

やはり夏の休日にプラモデルはしっくりきます。

Brabham BT44B_9

晦日の水曜日、風もなく穏やかなお天気。

今年中に滑り込み更新、ちなみに前回のエントリーからは約15ヶ月経過してます…

数々の放置状態の仕掛品があふれる当ブログですが、このビッグスケールのオールドキットは往生際が悪いのか何なのか解りませんがまだだらだらと続けてます。
R0012812今年の進捗はこれらパーツの塗塗と細部の色差しのみ。
 
 
R0012818ヘッドカバーはTyrrell 002の要領で金属色で塗装してからエンボスの銘部分などを簡単にマスキング、フラットブラックを吹いてから塗り足りない部分にエナメル塗料で補修。
ちょっと手間が掛かりますが筆塗りが苦手な自分にはこのやり方が合っているように思えます。
スポンジヤスリ等で表面を削った時に露出する下地の金属色も自然な感じがして気に入ってます。
 
 
R0012823エキマニもちょっと焼色を追加。
実際の見た目はここまで赤くはないです。
焼き付いたダストなどの表現は今後の検討課題。
 
 
R0012827エンジンブロックは影色を軽く吹き付けてから、スミ入れ、ボルトモールドなどの細部に色差し。
 
 
R0012839ミッション周りの細々したパーツにも色差しをしてディテールを強調。
 
 
R0012838ちょっと仮組をしてみました。
なんかまとまり感に欠ける風情、各ブロックごとに色のトーン揃える方向で加修した方が良いかもですね。
 
  
R0012845模型関連で今年最後に購入したアイテム。
汚れが目立ち表面もボコボコになっていたデーカール用カッティングマット、ギアが壊れて使い物にならなかったデバイダー、いまひとつ使い勝手が良くなかったT型スケールをリプレース。
来年はこれらツールを活用し新幹線開発で有名な島秀雄技師に倣い「直角、水平、垂直」+等分をちょっと意識してみようかと思いますが…

本年も当ブログをご覧いただきありがとうございました。
皆様、良い年末年始をお過ごしください。

YAMAHA YZR500 (OW98)_Fin.

月末+金曜日+ハロウィン、そして三連休。

今さらですがOW98の完成画像をシレッとアップします。
YAMAHA YZR500 (0W98)  1988
YAMAHA YZR500 (0W98) 1988 Hasegawa 1:12+Third party Decal
 
 
YAMAHA YZR500 (0W98)  1988
ハイディテールなハセガワのバイクキット、今回も基本素組に別売デカールで仕上げました。
 
 
YAMAHA YZR500 (0W98)  1988
手を入れた部分は、ワイヤー類を手芸用のゴム糸に交換、アルミパイプでパイピング基部にニップルらしきものを追加、カウルのファスナー類にはTop studioのエッチングを貼付、あとはステアリングダンパーのシャフトを洋白線に変えたくらいです。
 
 
YAMAHA YZR500 (0W98)  1988
塗装に関しては極力マスキング+エアブラシで仕上げていきました。
手間がかかり面倒ではありますが1/12のような大スケールですと効果的かと思います。
それにしても最近の金属系塗料の性能は素晴らしい、金属色+クリアカラー+艶のコントロールでいろいろなパーツを表現していくのはちょっと面白い作業でした。

レーサーは市販車と較べるとストリップ状態でも其れなりに絵になります。
 
 
YAMAHA YZR500 (0W98)  1988
1988モデルにナンバー21は考証的にはかなり問題ありなのですが、前年モデルに最新のマーキングを施したプレス宣材仕様ということで見逃してください…
このブログはこの手の良い訳がましいモデルが多いですね。ゴメンナサイ。
 
 
YAMAHA YZR500 (0W98)  1988
とにもかくにも、ファクトリーカラーを纏ったOW98を製作する事ができました。
自分の中ではこの時期のYAMAHAといえばこのストロボマーキングを外す事はできないですね。
YSR、TZR、DT、YZ、どれもホワイト/レッドのファクトリーカラーが印象的でした。

ハセガワのバイクキットですが精度が高い分、仮組、調整作業などが必須ですがメカ好き、工作好きな方にはかなりオススメです。
次は1989年のチャンピオンモデルのNSR500が発売予定、ロスマンズカラーに金色ホイールのモデルです。

他の画像も今回はかなり多めにFlickrのフォトギャラリー(album:1/12 MOTO)にupしています。
よかったら覗いてみてください。

今週の更新はここまです。みなさま良い週末をお過ごしください。

Brabham BT44B_8

すっかり秋めいてきましたね、朝方のヒヤッとした空気が気持ちいいです。

週末は夜中に撮影して、秋刀魚を食べて、お酒を飲んでおしまい。
模型にはほとんど触らず仕舞いでした。

先日T1Gのタイヤにクリアーを吹くためにエアブラシ塗装をしたのですが、さすがにタイヤ4本だけのためにブースを展開するのも効率が悪過ぎるので下拵えが有る程度終わっていたBT44Bのパーツも同時作業する事に。
BT44Bの前回の記事はこちら、一年以上前です。
放置癖というのか本当にこんな事ばかりで我ながら呆れます。
 
IMGP1862恒例のバックヤード風記念撮影。

ボディパーツは昨年の段階でクリアーのオーバーコートまで終わっているので今回は中身のパーツを中心に色をかけていきます。
ちょっと見はどこかのプリペイントキットみたいですね。
 
 
IMGP1850DFV系ユニット、1/12、1/20、1/43を合わせると20基くらい組んできたかもです。

下地の色を変えながら何種類かのシルバー系塗料を吹き付け、黒系はグロス、セミグロ、フラットを使い分けていきます。
いくつかの黒系パーツにはテクスチャーのバリエーションを出すために乾燥後、クリアーブラウン、クリアーパープルなどをオーバーコートしてからフラットクリヤーで艶をコントロールします。
ちょっと手間ですが黒染や耐熱ペイントの感じに見えなくはないかもですが微妙かも。
最初にこのキットを組んだ頃はボディバーツにはグンゼのレーシングホワイトの缶スプレーをドバッと吹いて、あとはパクトラタミヤのフラットブラック、フラットアルミ、クロームシルバー、ガンメタル、レッド等々を筆でペタペタ塗って終わりでした。
マテリアル、ツール、テクニック、隔世の感であります。
 
 
IMGP1848このまま組み上げていってもいいのですが、できの悪い大スケールミニカーのような風情になりそうなので少々使用感が感じられるような塗装を加えていこうかと思っています。
だたし、自分の場合このようなことを狙うと大体は汚い方面のベクトルが強くなって台無しにしてしまう傾向があるのがちょっと不安要素。

今年中にボディのメインブロックが作業台に据付できたらいいなくらいのゆるゆるペースで進めて行きます。